心身障害者会館指定管理者の指定に反対をしました。~第四回定例議会報告

少し前に新しい年が明け、年をまたいでのご報告となった。

昨秋は、9月実施の品川区長選と区議会議員補欠選挙の影響で、第三回定例議会と第四回定例議会が10月末から続けての開催となった。12月19日が第四回定例議会の最終本会議、そのまま年末の慌ただしさに突入したためご報告がすっかり遅れてしまったが、議案審議についてご報告する。

第四回定例議会において品川・生活者ネットワークは「第94号議案指定管理者の指定について」に対して反対をした。(議案の賛否についてはこちら)理由は以下の通り。

私、吉田ゆみこは2016年10月に行われた決算特別委員会の総括質疑に置いて、本議案の指定管理者として指定されている団体が運営する施設の1つで起きた虐待案件について質問をしている。
(議事録はこちら)この虐待案件は今回指定管理の対象となっている施設で起きたことでは無いが、管理者として相応しいかどうかについてはこの事案が考慮されてしかるべきである。
この案件は、無論虐待自体が大問題だが事後の処分についても大きな問題があり、総括質疑ではその点を指摘した。
①虐待事件が起きた後、施設から区への報告が遅れており、区は都からの連絡を受けて初めて調査に入っている。
②調査が遅れたことと関連するが、施設は虐待をした当事者に処分も行わずに依願退職をさせてしまっている。
大きくはこの2点だ。

そして、今後の区の施設への指定管理者の指定に際しては本事案は考慮されるべきではないか?と質問したところ区は「今回は、区立の施設ではなかったが、指定管理者の部分については、指定の更新のときの基準としては影響する可能性がある」と答えている。ところが今回の議案で、厚生委員会に提出された資料の中にはこの件について何ら言及されていない。
生活者ネットとしては、一度虐待事件を起こしたら二度と指定管理者に指定してはいけないなどと言うつもりはない。しかし、少なくとも指定に際しては当該団体の過去の誤った対応についてどのように改善がなされ、区としてその改善の有効性をどのように評価し。指定管理者として相応しいと判断したかについての報告があってしかるべきであると考える。

従って、今回の指定管理者の指定については同意すべきではないと判断して反対した。

品川区の指定管理の在り方については、募集の仕方、事業の評価の仕方など様々な課題があると考えている。今回の議案についてはこれらの課題が大きく浮き彫りとなったものと言える。今後も指定管理制度について生活者ネットとしてさらに研究し、品川区の指定管理制度について具体的な提案をしていくつもりだ。(よしだ・ゆみこ)