年頭にあたり、ご報告を申し上げます。

元旦早々、大きな災害・事故のニュースが相次ぐ年明けとなってしまいました。

石川県能登地方で最大震度7を観測した地震により、石川県内では3日午後6時までに73人の方たちが亡くなられたことが確認されました。

お亡くなりになられた皆さまには心より哀悼の意を捧げると共に、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げます。
また、被災された皆さまにお見舞いを申し上げます。

また、災害発生から懸命の救助活動を続けておられる皆さまには心からの敬意を捧げます。

そして、もう一つの良くないニュース、東京・羽田空港の滑走路上で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した死傷事故については、まずは旅客機の乗員・乗客370人の皆さまが無事に生還されたことに安堵の胸を撫で下ろしました。

報道によれば、国土交通省が公表した、事故直前の空港管制官と日本航空及び海上保安庁の航空機の両機との交信記録では「海保機に対し、滑走路への進入や離陸の許可は出ていなかった」とのこと。一方で海保機の機長は「滑走路への進入許可を得たと認識している」と海保側に説明したことも判明したようです。
事故については原因の究明と今後の徹底した対策を、品川区として国及び関係各所に求めることを要求します。そして、判明した事実は包み隠さず品川区民に対し、区としての責任を以って説明することを求めていく所存です。

この事故については、都市計画課から各会派に一通りの説明が為されると同時に品川区のホームページに簡単な報告が掲載されました。この報告を読んだだけでも今後の滑走路の使い方と品川区上空の航空機の飛び方に不安を覚えざるを得ません。
私自身も所属する会派「しながわ未来」への説明を確認するとともに、電話で都市計画課長から、今後の滑走路の使い方について説明を受けました。
C滑走路を閉鎖せざるを得ない関係で、国からは「離陸にA滑走路を使う」ことが一方的に報告され、その結果、「朝の6時から離陸便が品川区上空を飛来することになる」とのこと。そして「それは(離陸にA滑走路を使うか否かは)パイロットのリクエストによる」ということです。

電話を切って改めて考えましたが、「パイロットがリクエストする」とは今ひとつ意味がわかりません。

A滑走路を離陸した飛行機は、北向きに品川区上空を飛来することになります。
これをお読みの皆さまは既にご承知と思いますが、航空機の墜落事故の発生は離陸直後と着陸直前が多いと言われています。離陸直後の航空機が「品川区上空を飛ぶか否か」という品川区民にとっては重大な判断を一パイロットに委ねる、ということでしょうか?

しかもパイロットが「離陸にA滑走路を使うことを判断した」場合は、朝の6時から夜の11時まで離陸便が品川区の上空を飛ぶ可能性があるということです。
離陸ということは当然着陸便よりエンジンの出力は大きく、従って音も大きくなります。
すでに現在の着陸便の音でも生活に支障が出るほど耐え難い思いをされている地域の皆さまへさらなる負担を強いることになります。

C滑走路が使えるようになるまでの緊急避難的措置であったとしても、こんなことを一パイロットの判断に委ねるということをどういう手順で誰が決定したのかも明らかにされないのは理不尽と言わざるを得ません。これも今後追及していく必要があると考えます。

本日は現時点で把握したことについてのご報告です。

本報告を記しながら改めて品川・生活者ネットワークとして品川区への聞き取りを行うと同時に国土交通省への聞き取りも行う必要があると痛感しております。

皆様へはまたご報告をさせていただきます。(よしだ・ゆみこ)

羽田空港。写真提供:羽田問題解決プロジェクト