品川区議会全議員一致で「羽田新ルート計画は容認できない」という決議!!~さて品川区は??~

。議員提出議案第1号「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に反対する決議」への賛成討論を行う吉田ゆみこ

3月26日に行われた品川区第一回定例議会の最終本会議において、「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に関する決議」が全議員一致で採択された。

生活者ネットワークとしては、この計画に対して当初より反対をしており、区として容認すべきでないという主張をしてきた。国としても「地元の理解が大前提」としているが、問題は「何を以て地元の理解を得た」とするのか、である。2018年6月8日の都議会都市整備委員会の議事録によれば、国は「新たな飛行経路案の決定に当たって、『首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会』を開催する予定」であり、その前に、東京都は、「『羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市の連絡会』を開催し、そこで関係区市の意見を取りまとめようとしている」ということが読み取れる。
生活者ネットとしては、この東京都の『都及び関係区市の連絡会』で品川区が地元の区民の意見をどのように発言するかについて、注視してきた。そこで勝手な「品川区の意見」を報告させてはいけないと考え、これまでの一般質問や、予算委員会・決算委員会での総括質疑などの機会のたびに「どのような手順でここでの発言を決めるのか?」「強い反対の声があるということを伝えるべきだが見解を?」と質問をぶつけてきた。今回の予算委員会での総括質疑にもそれを取り上げた。残念ながら、区からは一度も明確な答弁を得ていない。「区民には様々な意見があり…」というようなあいまいな答弁を繰り返すのみだ。
「様々な意見」があるのは百も承知である。「様々な意見の一つとして反対意見があることを報告すべき」という当然のことを求めているに過ぎないのに言を左右にして明確に答えないのが今の品川区の態度だ。
しかし、これからはそれは通用させてはいけない。区議会として「羽田新ルート計画は容認できない」という内容を含んだ決議をしたのだ。それは明確な事実であり、品川区が『都及び関係区市の連絡会』では報告するべきものだからだ。さて、品川区はどうするのか?これからも羽田新ルート計画に反対する区民の皆さんと共に品川区の態度を追及していきたい。

ところで、最終本会議には2本の決議文が出され、一括で審議された。議員提出議案第1号「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に反対する決議」議員提出議案第2号「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に関する決議」の2本だ。ほぼ同じ内容だが違うのは、タイトルと本文中に「反対」という文言が入るか否か。生活者ネットとしては「容認できないとする以上、より明確に「反対」を表現すべきと考えて第一号議案の提出者に田中さやかが名を連ね、私吉田ゆみこが賛成討論を行った。残念ながら「反対する決議」は賛成少数で否決されたが、この決議を提出して賛同を呼びかけた結果として、表現は弱まったものの「羽田新ルート計画は容認できない」という内容の決議を全議員一致で行うことができたのだ。これをきっかけに今後の品川区の態度を追及していく足掛かりができたことを成果として考えたい。(よしだ・ゆみこ)