どこへ行く?品川区議会~その3
大分・福岡両県で関連死を含めて死者40名、行方不明2名の被害を出した北九州北部豪雨から7月5日でちょうど一年です。再び西日本を襲った記録的な豪雨による大水害は、甚大な被害をもたらしました。テレビをつけるたびに増える死者の数に、本当に胸が引き裂かれる思いでした。亡くなられた方たちのご冥福をお祈りいたします。そしてご遺族の方たちに心からのお悔やみを申し上げます。
被災地は今猛暑に襲われ、熱中症や感染症など新たな困難に直面しています。一日も早い国を挙げての対策は急務です。月並みな言葉しか持ち合わせないわが身の無力に苛まれながら、自分にもできるお手伝いを考えていきたいと思います。
西日本でそんな大きな災害が進行しているさなか、品川区議会は混乱を続けていた。
7月11日、品川区の第2回定例議会は最終本会議を迎え終了した。大混乱の幕開けだったが、一応6月29日には2日分の一般質問をすべて終え、常任委員会、特別委員会も滞りなく開催。最終本会議も29日の議会運営委員会で確認した通り、副議長の進行で粛々と進められた。このまま、閉会となるかと思ったその時、国民民主党の議員から「動議!」の声が…。「松澤利行議長の辞職を求める決議」の動議が出され、必要な数の賛成があり動議は成立。その対応を決めるため、いったん休会となった。その後、議会運営委員会が開かれ、改めて決議文についての説明と反対する意見が出され、本会議で無記名による投票が行われることが決まった。そして本会議が再開。決議文が読み上げられてそれに対する賛否について無記名投票が行われた。議場に参集した議員総数36名中(議長は除く)賛成20、反対9、棄権7という結果だった。この結果には法的拘束力はなく、議長は自ら辞意を申し出ない限り辞める必要はない。つまり混乱は続くということだ。
結果報告の後、本会議はすべてに日程を終えて閉会となった。
本当に徒労感ばかりが残る第2回定例会議となった。
実は最終本会議に先立ち、同日午前に議長からの呼びかけで議員の全員協議会が開かれた。「議会の混乱の収拾を図るため」と「議会運営委員会に席を持たない会派や無所属議員の意見を聞く」いう名目だった。そういう場が持たれたということは評価したいが、結局そこでもお互いの言い分の主張の繰り返しに終始し、事態収拾に向けての有効な議論とはならなかった。
品川・生活者ネットワークの姿勢はあくまで①この問題は本来、現議長を推薦した会派の中での意見の齟齬の問題であり、従ってそこで解決すべき問題。②従って、この問題を議会に持ち出すべきではない。次の第3回定例議会までに当該会派と議長の間で決着をつけてほしい。というものであり、全員協議会ではこの姿勢を主張した。
当事者間での解決ができないということであれば、現在の品川区議会の議長選出の方法を見直す必要があると言わざるを得ないと考える。(よしだ・ゆみこ)