「安保関連法案慎重審議を求める意見書」と「集団的自衛権の撤回を求める意見書」の2つの請願が審査されました

7月19日と23日の二日間にわたって、大井町駅前で、安全保障関連法案の慎重審議を求める意見書提出を求める請願に署名協力を訴えた。世論の声を無視したあまりにも乱暴な進め方に怒りの声が多く寄せられた。

6月29日品川区議会総務委員会で「安保関連法案慎重審議を求める意見書」と「集団的自衛権の撤回を求める意見書」の2つの請願が審査されました。傍聴者は8人、議員もネット(1)、共産(2)、自民(1)、公明(3)の7名も傍聴するという関心の高さでした。 

結果は「慎重審議」が自公を除く全会派賛成で採択に。「撤回」は、ネット、維新無所属、共産が賛成、自公に加えて民主が反対に回り、賛成少数で不採択になりました。

 請願審査に対して、自公の正副委員長は一括審議を宣言しました。二つの請願の内容は明らかに異なるもので、一括審査は遺憾です。  

委員会では議員間討議をしましょうという委員の発言で一通りすべての会派が発言しました。一回りと判断した委員長が唐突に「すべての意見が出そろったようなのでこれ以上議論は必要がない」と強引に採決をしようとしました。傍聴席からも驚きの声だけではなく失笑も起こりました。これに対してはさすがに委員の中から「討論するのが議会。考えを改めてほしい」と議論を続行する一幕もありました。

 自民、公明は、「国会でまさに今慎重審議をしている。注視をすべきで意見書を出す必要はない」と表明。一方「慎重審議を求めるる意見書を上げることに何の問題もない。」というのが自公以外の意見。

私は、「法案の中身をここで議論しようと言っているわけではなく、国会において慎重審議を求めているということに議員の賛同は得られるものではないか」と主張。そもそも憲法違反の法律はあってはならないという立場で両請願とも賛成しました。

 国の行政庁に対して不服や意見がある場合には、地方自治法99条の規定で意見書提出という権利が自治体議会には認められています。ところが議会を代表する議長自らが、「国家統治にかかわることは国会及び政府にお任せすべきもの」という見解を委員会で示したのには、新人議員としては驚きでした。(よしだ・ゆみこ)