新型コロナウイルス感染症に関して、品川区臨時議会が開催されます。
品川区議会は5月12日に臨時議会が開催される。5月8日に議案の説明があり、本日はその内容をご報告する。
掛けられた議案は、条例議案が1件、専決処分の承認が3件、それに5月補正予算。
1.条例議案は「品川区中小企業事業資金融資あっ旋条例の一部改正」。
・内容は、緊急資金の据え置き期間を12か月から36か月以内に延長すること。
・対象者を拡大すること。これまでは1年以上同一事業を営んでいることという要件があったが、それが廃止される。
2.専決処分の承認は以下の3件。
①品川区介護保険制度条例一部改正に関する専決処分
介護保険料率が改訂され、第1段階から第4段階の方たちの負担が少し軽減される。
②品川区国民健康保険条例一部改正に関する専決処分
新型コロナウイルス感染症に感染した被保険者等に傷病手当金が支給される。
③品川区国民健康保険事業会計補正予算の専決処分
②の改正により、予算が27,943千円増額となる。
専決処分(せんけつしょぶん)とは?
本来、議会の議決・決定を経なければならない事柄について、地方公共団体の長が地方自治法の規定に基づいて、議会の議決・決定の前に自ら処理することをいう。地方自治法179条に基づく専決処分と180条に基づく専決処分があるが、今回の専決処分は新型コロナ感染症対策に関するものであり、179条に定められた「長において、特に緊急を要するため、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき。」に当たる。そして、長が自治法179条に基づく専決処分を行ったときは、次の議会でその内容を議会に報告し、承認を求める必要があるので(同条3項)、それに基づく承認となる。
3.補正予算は、一般会計の補正で金額は総額で44,219,223千円。
<歳入>
国の支出金が41,818,179千円、都の支出金が214,410千円、区としては財政調整基金として積み立てているものから2,186,634千円を取り崩して一般会計に繰り入れる。
<歳出>
総務費
(1)戸籍事務費 戸籍等証明書等の事務対応窓口の混雑緩和のため郵送受付を可能としているがそのための郵送費の計上。
民生費
(1)特別定額給付金 すでにご報告している特別定額給付金(ご報告はこちらから)に充てるもの。
(2)高齢者福祉施設支援事業 介護サービス業務の継続支援金。
(3)障害者福祉事務費 障害福祉サービス業務の継続支援金。
(4)子育て世帯臨時特別給付金 児童手当制度に上乗せして臨時給付の支給
(5)認証保育諸経費 認証保育所が臨時休園等をした場合、利用者負担を軽減した保育所(事業者)への支援金。
(6)認可外保育施設等保育料助成 ベビーシッター利用支援。
(7)生活困窮者自立支援事業 住宅確保給付金の対象を拡大しており、そのための費用計上。
衛生費
(1)休日・小児夜間診療費 感染防護用品の購入のための費用。
(2)妊娠期からの相談事業 妊娠中の方が病院に行くときタクシーが利用できるよう、区内共通商品券が1万円分配布。また、電話相談員の報酬に充てられる費用が計上。
(3)感染症対策事業 入院患者医療費公費負担の費用、新型コロナ感染者で自宅療養される方への血中酸素濃度測定器や療養中簡単に食べられる保存食等を提供するための費用。また、区独自のPCR検査を行うための費用計上。
産業経済費
(1)中小企業事業資金融資あっせん 区が金融機関に融資をあっせんした場合の信用保証料補助金と理事補給金が計上。
(2)雇用確保支援事業 テレワークを導入するための助成金が計上。また、雇用調整助成金の申請代行費用の助成金が計上。
(3)商店街振興事業 感染拡大防止緊急対策をおこなった商店街への奨励金費用の計上。
教育費
(1)就学援助費 学校休校でも家庭での昼食用意が困難な子どもたちへの昼食代支援。
臨時議会は12日10時開始。議案が上程された後、各委員会に審議が付託されたのち、本会議は休憩となる。休憩中にそれぞれの委員会が開催されて審議、その後総務委員会が総合審査を行い、本会議再開、最終的な採決が行われる。
結果については、本会議終了後改めてご報告する。(よしだ・ゆみこ)