東京外環道訴訟原告の方のお話を伺いました

学習会終了後講師の丸山重威さんと名刺交換をしながら談笑する吉田ゆみこ(写真左)2025年12月13日荏原第五区民集会所

 

東京外環道もリニア中央新幹線も大深度法による地上権を無視した大深度地下工事をしているという同じ問題を抱えています。
生活者ネットワークは、リニア中央新幹線にはそもそも反対をしており、議会でも繰り返し反対を主張してきました。
リニア技術がまだ不完全なものであること、大量のエネルギーを消費する前提の事業であること、等々様々な反対理由が挙げられますが、その一つにシールドマシンによる大深度地下工事への懸念が挙げられます。

リニア中央新幹線と同様のシールドマシンによる大深度地下工事が行われてきた東京外環道工事では、ご存じのように調布市の住宅街で陥没事故が起き、訴訟がおこなわれています。

一方、リニア中央新幹線工事は1都6県にまたがる工事のため、1都6県のどこで事故が起きても不思議ではありません。その証左に品川区内でも昨年8月に調査掘進中に目黒川で酸欠気泡が発生しました。また本年8月本掘進を開始して、そのわずか2か月後の10月28日に、皆様ご記憶に新しいと思いますが、西品川1丁目の区道で最大13センチ、幅10メートルに及ぶ範囲に隆起が発生しました。現在JR東海はリニア工事が原因の可能性があるとして調査をしていますが、先ずは徹底した原因究明が必要です。さらには住民が納得がいくまでの説明が求められます。最低限それらの責任を果たすまで、国も品川区も工事再開は許すべきではありません。

こういった住民にとって不条理の状況が繰り返す中、『住宅地の真下に巨大トンネルはいらない~外環調布陥没事故被害者は語る~』と題した学習会が、リニア新幹線の中止を求める品川区民の会の主催で、去る12月13日に開催されたので参加しました。

講師はジャーナリストの元共同通信記者、編集局次長の丸山重威(まるやましげたけ)さんです。著書に「在宅の真下に巨大トンネルはいらないードキュメント東京外環道の真実」があります。丸山さんは調布市在住で訴訟の原告のお一人でもあります。
外環道の問題を抱える調布市民と同様の課題に直面している当事者のひとりとしてお話を伺いました。「リニア技術」自体も追及すべき大変大きな問題ですが、「大深度地下を利用する巨大トンネル」ということだけでも私たちは「リニア中央新幹線事業」に、しっかり反対をしていく必要があると改めて確認できた学習会でした。