福祉と医療の連携で高齢社会を豊かに! ~認知症は人の「ある時期の、ある状態」と考えてみる~

2014年11月5日 21時04分 | カテゴリー: 活動報告

福祉と医療の連携で高齢社会を豊かに! ~認知症は人の「ある時期の、ある状態」と考えてみる~ 

NO!寝たきりデー2014「私は認知症をどう生きたいか」から

 

「NO!寝たきりデー2014」に参加した吉田ゆみこ(左から5人目)。午前の部で特別報告を行った精神科医の上野秀樹さん(中央)と主催団体の市民福祉サポートセンター代表運営委員石毛えい子さん(左から6人目)を囲む参加者たち

今年で25回目となる、「No!寝たきりデー2014」が去る913日に開催されました(全国町村会館:永田町)。No!寝たきりデーは、市民自身が主体的に高齢期の人生を考え、その地域の制度やサービスを市民目線で検証し、政府や自治体に政策提言を行うイベントで、生活者ネットワークも継続して運営団体参画している市民アクションです。

今年のテーマは「私は認知症をどう生きたいか」。基調講演に立たれた精神科医の上野秀樹さんは、認知症人口:462万人、予備軍:400万人とする厚労省データ(20136月)を示し、世界で最も高齢化が進行している=長寿社会であること、精神科病床が突出して多く早期発見が可能であることなどが主たる理由であると説明。ですが、それが病院経営と過剰な病床と相まって入院患者を殊更に増やし、認知症への理解を閉ざすようなことになっているのであれば問題です。認知症とは、病名というより、人の「ある時期の ある状態」と意識を変えてみる--正常な判断レベルから少し外れた状態、社会生活に不便が生じている状態のことです

「NO!寝たきりデー2014」で「認知症とともに暮らせる社会をつくろう―認知症の人を支える医療の実践から」のテーマで講演する精神科医の上野秀樹さん。9月13日、全国町村会館で

から、目が見えにくくなったり、耳が遠くなったり、歩行に不自由を来たしている状態と同様に、高齢化とともに衰えが生じている状態ということもできます。適切な症状に見合った支援があれば、住み慣れた地域で、在宅で暮らすことも十分可能なはず、と指摘されました。そのために、地域社会ができることは何か、自治体行政が果たすべきは何か、当事者主体を基本に、支援事例など情報・意見交換が活発に行われました。

福祉と医療の連携で高齢社会を豊かに! 介護保険改正に市民意見を届けよう 

当事者の自己決定の理念のもと、介護保険制度が導入されて14年。介護は女性が担うべきといった通念は薄れつつあり、「介護は社会のしごと」として認識されるようになりました。しかし、次第に財政が逼迫する中、介護保険は、その制度維持ばかりが目的化された感は否めません。

2015年は、介護保険制度が開始されて以来3度目となる制度の見直し年。懸案の認知症対策や要支援者への自治体対応をどうするのかなど、改正・是正に向けた提案を地域からこそ発信しなければなりません。今後焦点となる「地域包括ケア」の構築~本格実施をどうするのかも大きな課題です。財源不足を言い訳に、国の指示通りに進めるのか、必要な財源を分担し合いながら、誰もが安心して暮らし続けられるためのしくみづくりをめざすのか、自治体も私たち市民の意思も問われています。

小規模通所施設に子育てカフェや訪問看護ステーションを併設したり、介護予防・相談機能などを兼ね備えた居場所や拠点を市民力で創出する…などなど、市民も行政も、医療・介護従事者も、世代を超えて、みんなが知恵と力を出し合うワークショップがまちまちで行われ、市民の意思が実現していくような、豊かな高齢社会づくりを品川から始めたいと、生活者ネットワークは考えています。

高齢者福祉や医療・介護にかかわる、あなたの「困った!」を、みなさまのご意見やご提案を品川・生活者ネットワークと、吉田ゆみこにお聞かせください。