品川区議会第3回定例会ご報告
品川区議会第3回定例会は、9月21日から10月24日まで33日間の会期で開催されました。
議案・請願陳情審査に加えて、決算特別委員会では2022年度の決算が賛成多数で承認されました。
議員提出議案「健康保険証の廃止を延期し、今の健康保険証の存続を求める意見書」は、吉田ゆみこ所属の「しながわ未来」、共産、品川改革連合、無所属議員の賛成を得ましたが、自民、公明、維新の会派と無所属議員が反対し、17対22の賛成少数で否決となりました。
なお最終本会議では、吉田ゆみこが同表題の意見書提出を求める「請願」に賛成の立場で討論をおこないました。
本文はいかのとおりです。
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しながわ未来を代表して、請願第13号「健康保険証の廃止を延期し、今の健康保険証の存続を求める意見書」の提出を求める請願に賛成の立場で討論をします。
本請願は、国が行うとしている「2024年秋の健康保険証の廃止を延期し、現在使用している健康保険証を、マイナンバー制度の安全性が確保され安心して利用できる環境が整うまで存続させてほしい」と願い、そういう趣旨の意見書を、国に対して提出することを求めています。
本請願にもあるように、今、マイナンバーカードを使ったサービスでトラブルが続出しています。
(1)「マイナ保険証」で別人の情報を誤登録 (2)公金受取口座で他人の銀行口座を誤ってひも付け (3)他人の証明書が印刷されたなどです。
報道された事例では、自分の保険証の情報を調べようとマイナンバーカードを使ってスマートフォンで情報を開いたところ、なぜか赤の他人の情報が出て、そこには「名前・生年月日・性別・住所」に加え、「受診歴や薬などの医療情報」まで閲覧できる状態になっていたというものもあります。
個人の医療情報という、非常に重要でセンシティブな個人情報まで他人が知ることになってしまっていた、ということです。
この状況で、来年の秋に現行の健康保険証を廃止するということに、多くの方たちが不安を覚えるのは当然のことではないでしょうか?
一方で、今の紙の保険証に全く課題がないわけではありません。一例をあげれば、紙の保険証を使用する人の本人確認ができないことがあり、この点は改善が必要です。
こうした課題の解決には個人情報のデジタル化は有効であると考えます。
その他の施策にとってもデジタル化は日本にとって喫緊の課題であるという認識は本請願者とも共通するところです。
デジタル化をスムーズに進めるためにもまずは、国民の不安の解消に力を注ぐ必要があります。
政府に対し、「先ずは国民の不安の払しょくを優先し、国民皆保険のもと、誰もが必要な時に必要な医療が受けられるよう、徹底的なシステムの総点検をおこない、その結果、マイナンバー制度の安全性が確保され誰もが安心してマイナ保険証が利用できる環境が整うまで、2024年秋の健康保険証の廃止を延期し、現在使用している健康保険証を存続させる」という意見書を品川区議会から提出することを、改めてみなさまに呼びかけて、本請願に対する賛成討論といたします。
(品川・生活者ネットワーク区議会議員 吉田ゆみこ)