安倍首相、まだわからないのか! 安保法案絶対阻止8・30総がかり行動
8月30日、私も国会前に駆け付けた。
有楽町から地下鉄に乗ったのだが、有楽町駅に着いた時点ですでに、国会前に行くために集合しているおおぜいの人たちと一緒になった。地下鉄の中も目的を同じくする人たちがたくさん! 桜田門の改札を出たところでの盛り上がりはさらに大きく、地上に出てみればそこは人、人、人…、戦争法案にそして安倍政権のやり口に憤る人たちで溢れかえっていた。
東京・生活者ネットワークの集合場所まで行きつくのは無理、と判断した時に前方にネットののぼり旗を見つけて合流。私も持ってきた旗を立てて国会議事堂へ向かって歩き始めた。
本当に様々な人たちが参加している。子どもからお年寄りまで、夫婦連れ、家族連れ、同じ学校の制服を着たティーンエイジの若者たち…高校生だろうか。運動の広がりを実感する。
ネットの旗を見て、全然知らない人も声を掛けてくれる。「今日は一人で来ました」「個人参加です!」皆、やむにやまれぬ気持ちで参加し、共感の声を掛けてくれたのだろう。
議事堂の前で幼い子どもたちを連れた若いママたちの一団と隣り合わせになった。手作りの横断幕を掲げ、子どもの手を引き、あるいは抱いて「安倍総理、声を聴け!」「子どもたちの声を聴け!」「国民の声を聴け!」と繰り返すシュプレヒコールには「子どもたちを守りたい」「この子たちに戦争をする国を手渡してはならない」という必死の思いがあふれていた。悲鳴にも似たその叫びは、周囲の人たちの共感を呼び、話しかけたり、カメラを向ける人たちも多かった。私も涙が出そうになって、いつの間にか一緒に叫んでいた。
私が購読している月刊誌によれば、安倍首相の周辺はこうした運動の広がりの後ろに特定の団体による政治的背景があると思いたいらしい。そして、そこから資金が出てデモは動員されていると思いたいらしい。「公安当局が調査したが、特定の政治的背景は見当たらなかったという結果で、その報告にショックを受けている」ということが書かれてあった。
「まだわからないのか!」と思う。この度の集団的自衛権に関する一連の法案については、普通の感覚を持っていれば危機を覚えるのは当然であり、一時の政権の座にいるに過ぎない人たちが、自分勝手な解釈で、超えてはならない実質改憲を進めようとしていることに強い怒りを感じるのもまた、普通の感覚だ。ここに集まっているのはごく普通の人たちなのだ!
今まではあまり政治に関心がなかった人たち、関心があってもなかなか一歩が踏み出せなかった人たちが、本当に憤り行動を起こし始めたのだ。
もう一押し!もう一押し!と思う。あと一押しして、何とかこの法案を廃案に持ち込みたい。
皆さん、一緒に頑張りましょう!(よしだ・ゆみこ)