「【香料の成分表示を求める意見書】提出」の請願に賛成討論を行いました。~第1回定例議会報告②

頂き物の化粧石けんの表示。香りがきつくて使えずにいる。このように香料については「香料」とだけ表示すればよいことになっている。この石けんについては石けん本体の成分も不明確だ。人の肌に直接触れるものであり、たとえ植物素材であっても明確な表示がされるべきだろう。

生活者ネットワークは、暮らしの中に様々存在する化学物質に関心を持って調査活動などを行い東京都へは「子ども基準」を求めてきた。近年は「学校で使っている給食着のにおいで気分が悪くなる」という声が寄せられ、予算特別委員会で何回か質問に取り上げてきた。
今回の議会に「国に対し【柔軟仕上げ剤などに含まれる香料の成分表示などを求める意見書】の提出を求める請願」が出された。内容は、香料による健康被害に対応するため香料の成分表示を義務付けることなどを求める意見書を、区議会から国に対し出してほしいとするものだ。
「良い香り」で気分が悪くなることへの社会的認知は広がっているものの、都内の生活者ネットの議員が学校に対して行ったアンケート調査からは「学校内で被害に苦しむ当事者は声を上げにくい」という実態が伺えた。
声を上げにくい原因の一つは、健康被害と香りの因果関係が証明されていないことがある。因果関係を示すには成分の問題点を明らかにする必要があり、それには成分表示が必須だ。「化学物質排出把握管理促進法」で事業者が管理や排出量の把握を義務付けられている「人の健康や生態系に有害な恐れがあるなどの性情を有する」物質リストには香料として使われているものが複数挙げられているのだが、商品に成分表示がないため、消費者はこのリストと照らし合わせて香りの有害性を主張することもできないのが現状だ。

厚生委員会の審議結果は不採択。理由は主に「法的な根拠がないから」というもの。「健康被害との因果関係の根拠を示すために成分表示が必要」と訴えているのに「根拠がないから不採択」というのは納得できない。最終本会議で賛成討論を行ったが多数の賛同は得られなかった。
しかし、各地の議会では次々に「成分表示を求める意見書」が提出されている。2018年の10月議会の埼玉県所沢市議会を皮切りに、埼玉県吉川市議会とさいたま市議会が続き、2019年には、東京都小金井市、埼玉県三芳町、東京都多摩市、町田市、調布市、清瀬市が議会で意見書を採択している。表現はそれぞれだが「香料の成分表示」を求める意見書であり、所沢市と小金井市、三芳町、多摩市、町田市は全会一致で採択されている。
その他、国に調査研究を求める意見書を採択している議会もあり、大田区でも同趣旨の意見書が全会一致で採択された。

厚生委員会での請願審議では、香害への認識は、2018年の予算特別委員会で生活者ネットワークが初めて質問した時に比べれば深まっていると確認できた。香害に限らず化学物質による被害は理解を得られにくいのが特徴だ。今後も粘り強く被害の実態を訴えていくことが必要であり、生活者ネットワークの役割だと考えている。(よしだ・ゆみこ)