ストップ・リニア!訴訟 院内集会に参加しました。

9月23日「リニア中央新幹線大深度を心配する品川の会」と国際環境NGO FoE Japanの共催で緊急学習会「リニア大深度地下工事 陥没事故が心配!」が開催されました。オンラインとリアル参加のハイブリット方式で全部で108名の参加がありました。品川ネットのメンバーも心配する品川の会のメンバーとして参加しました。

910日、標記の院内集会に参加した。リニア中央新幹線に対しては、2016年に「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」の皆さんが中心になって原告団を形成し、工事計画承認取り消しを求める行政訴訟を起こしている。この日は20回目の口頭弁論の日だった。

集会では、冒頭、原告団の団長や原告弁護団事務局長から当日の裁判の内容の報告があり、続けて小泉武栄さん(東京学芸大学名誉教授)から「リニアが壊す南アルプス」と題した講演があった。小泉さんは自然地理学・地生態学を専門とされている。その視点から南アルプスの地形と地質に着目してリニア中央新幹線の問題点を具体的に指摘された。お話は多岐にわたったが、その一つに過去に行われた丹那トンネル工事の事例紹介があった。丹那トンネル工事では大量の出水があったそうだ。その分量は箱根の芦ノ湖3杯分にも及ぶという。そのため丹那盆地に蓄えられていた水はすべてなくなり、以後稲作は不可能となり、稲作農家は全員酪農へ転換せざるを得なかったとのことだ。
全長7.8㎞の丹那トンネルでもこれほどの難工事であり、完成までに予定を大幅に超えた15年の年月を要した。

会場からは、その丹那トンネル工事を含めた様々なトンネル工事に携わってきた方からの発言もあり、その経験を踏まえたお話からも大深度を掘り進めるというリニア中央新幹線計画の無謀さを改めて痛感した。

入り口である品川で工事を止めなければ、という思いを改めて強くした。(よしだ・ゆみこ)