羽田新ルート計画「地元の意見」とは?区民意見は無視!?

本日7月29日開催の建設委員会に先立って、委員会資料が25日に配布された。その資料を見た羽田新ルート計画に反対する区議会議員の中に激震が走った。
都から「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」が、直近である7月30日に開かれる旨の通知があった、という報告があったからだ。さらには、今年の5月14日には当連絡会の幹事会が開かれていて、そこで都から「羽田空港の機能強化に対する国への意見について照会があった」という報告とともに5月28日に都へ回答した区の意見が掲載されていた。建設委員会資料掲載の品川区意見は以下の通り

これまでの騒音環境や安全に対する取り組み、区内13地域での説明会の実施は一定評価しているところである。
 一方で、こうした取り組みがあるものの、区民からは依然として不安の声が多く聞かれ、区議会での「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に関する決議」では、落下物、騒音への不安、国の説明・周知不足等の理由により全会一致で現計画の再考を強く求めている。
 こうした点から、以下の点について国に要望する。
〇落下物対策や騒音環境軽減に向けたさらなる取り組みと、区民への丁寧な説明、周知を今後も継続し実施していただきたい。
〇例えば他の首都圏空港との調整などにより、都心上空を飛行する間飛行ルート案を固定化することが内容に取り組んでいただきたい。

ここには一番肝心の「区民の中には根強い反対意見がある」ということが抜けている!また、全会一致での区議会決議についてもそこに明記されている「品川区上空を低高度で飛行する新飛行ルート案を容認することはできない。」ということが書かれていない!

今日の建設委員会にはこの緊急事態を聞きつけて傍聴者もほぼ満席の60名以上。委員会では様々なやりとりがあった。しかし、どんなに意見を言ってみても今日の委員会での扱いは「報告」にすぎない。この報告を受けて、このまま手をこまねいているわけにはいかない。
そこで羽田新ルート計画に反対している区議会議員が集まって、品川区長に申し入れを行うことにした。なにしろ、文字通り今日の明日の話である。急きょ明日30日の11時30分に区長と副区長のアポイントメントを取り、文書を以て申し入れを行うことになった。
本日は取り急ぎそこまでのご報告。申し入れの様子などは改めてご報告させていただきたい。(よしだ・ゆみこ)

 都の連絡会招集が公表されるちょうど1週間前の19日、品川区大井町駅前のきゅりあん(品川区立総合区民会館)小ホールで、「都心低空飛行問題シンポジウム~計画を見直させるために今何をすべきか~」(主催:同実行委員会)が開催され、満席の280人余が周辺21区市から参集。「23区羽田問題プロジェクト」を立ち上げこの問題にコミットしてきた生活者ネットワークのメンバーも多数参加した。国が進める羽田空港新飛行ルート計画の無謀さを糾弾する声とともに、計画を撤回させるためにともに行動しよう、と約す場となった。7月19日