今年も目黒川水質調査を実施しました。

試薬の色の変化を真剣に見つめる子どもたち。本当はあまり色が変わらない方が水がきれいだということなのだが、変わった方が嬉しかったりして。大人たちは苦笑い・・・。まずは関心を持ってくれることで良しとしましょう!

7月8日の日曜日、品川・生活クラブ運動グループ地域協議会が継続して行っている目黒川の水質調査が、今年も無事に実施された。運動グループの1つである品川・生活者ネットワークから私吉田ゆみこと田中さやかが参加した。

今年の参加者は大人8人、子ども6人の総勢14人。嬉しいことに今年も「初めて」という参加者があった。目黒川の水質に関心がある人はたくさんいる。そういう方たちが、たとえ簡易キットによる調査であっても、実際に自分が調査して実感した後には関心の度合いが一層深くなるからだ。そういう意味でも、気軽に参加できる市民活動としての調査は大変意味があると考えている。

調査の手順はこれまでにもご報告してきたとおり、簡易キットを使って同様に実施。今年は目黒川の2か所(森永橋と東海橋)でくみ上げた水のほかに、調査参加メンバーにお願いして立会川の水と、林試の森公園水車門近くの井戸水を汲んできてもらい同じ方法で調査を行った。

調査の前々日、猛烈な土砂降りがあり、その降雨が水質にどのような影響を及ぼしているか(雨水が流れ込んで水をきれいにしている、もしくは川底の汚泥を巻き上げていつもより水質が悪化している)?という懸念もある中での調査だった。

結果として化学的酸素要求量は昨年と同等。調査資料についている説明書に依れば「下水が流れ込む川の水」に当たる数値であり、昨年の結果と同じだった。しかし、アンモニウム態窒素(NH₄―N)は悪化、一方で硝酸態窒素(NO₃-N)はずいぶんと改善。と言ってもどちらにしろ「河川下流の川」としての水質の範囲ではあるのだが。少し意外だったのが林試の森の井戸水。さすがに化学的酸素要求量は低く「雨水」と同等の数値。ところが硝酸態窒素(NO₃-N)がとても高く、目黒川の数値よりだいぶ悪い結果だったことだ。理由はわからないが,周辺の環境が何か影響しているのかもしれない。

あくまで簡易キットによる調査であり、結果も試薬の色の変化を目視で判断しているものだ。この結果からどうこう言えるものではない。しかし、こうして色々検査をしてみることにより、身近な水環境に関心が広がるのは確かであり,経年の変化がみられるとなお興味がわいてくるものだ。また、こうして長く地道に活動を続けることで一定見えてくる環境変化はあるものだ。市民活動は継続が大事だ。これからもこの調査に参加を続けていきたいし、参加を呼び掛けていきたいという思いを新たにした。

開始当初の気温は26度だったが、その後上昇。終了のころには30度を超えていた。子どもたちは元気いっぱいだったが、熱中症に注意しながら活動で無事終了した。(よしだ・ゆみこ)