品川区手話言語条例が制定されました!~第2回定例議会報告 その1

7月17日大井町駅で議会報告のための駅頭遊説を実施。この時も真っ先にご報告したのは手話言語条例制定のことだった。同僚の田中さやか(右)とともに。

7月14日の最終本会議を以て終了した今年の品川区第2回定例議会の中で、真っ先にご報告したいのは品川区に手話言語条例が制定されたということだ。
この条例の趣旨は、手話を必要とする者が安心して生活することができる地域社会を実現するため、手話に対する理解の促進及び普及を図ることを目的とするものだ。

これまで長年にわたり、聴覚障がい者の皆さんが陳情提出など、区と区議会に対し粘り強い働きかけをおこなってこられたが、今回その活動がようやく結実し、全会一致での条例制定となったことは大変喜ばしいことだ。
しかし、これはまだまだスタートであり本番はこれからだ。品川区役所での手話通訳者の配置は、今のところ週に2日、水曜日の午後1時~4時と金曜日の午前9時~12時のみ。週に2日と言っても実質的には週に6時間であり、健聴者の1日分にも満たない。補完の意味もあってタブレット端末を使った遠隔手話通訳が導入されたが、当事者の方からは「窓口の職員の中にはタブレットの存在を認識していない人がいる」「タブレットの数が少ないので、他の人が使っている時に結局筆談を求められた」「電波の状態のためか通信が途切れてうまく使えないことがあった」など、使い勝手の悪さについての様々なご指摘がある。やはり、手話通訳者の配置をふやすことが最善だ。今後増やす方向であるということは聞いているが、品川区のホームページ上では増えていることは確認できない。早い改善を求めていく所存だ。

その他、品川区が関わる区民向けの様々な説明会への手話通訳者の配置も必須だ。
手話通訳者の配置増を求めると同時に手話通訳者の養成も急がねばならない。
本当に手話を言語として普及させるための課題は山積している。
また、手話を使えない聴覚障がい者の配慮も当然必要となる。
今後は、手話への理解や普及について具体策を進めるとともに、手話を使えない聴覚障がい者への情報保障も進めていかなければならない。
この条例制定をきっかけに、情報弱者になりやすいすべての障がい者への情報保障についても推進していきたいと考えている。(よしだ・ゆみこ)